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ヱビス薬局本町店
所在地:熊本県八代市本町
用 途:調剤薬局
構 造:木造在来工法2階建て
床面積:150㎡
八代市の本町アーケード沿いに新たに開院した病院の隣接地に建つ調剤薬局「ヱビス薬局 本町店」。
事業主と初めてお会いしたのは3月下旬のことでした。周辺にはすでに複数の調剤薬局が建ち始めていく中、「隣接する病院の5月オープンから数か月遅れの店舗オープンとはなるが新たに薬局を開きたい」という強い想いをお聞きしプロジェクトは始まりました。


設計から申請手続き、建設までのスケジュールを考慮すると、薬局のオープンは病院オープンから約6か月後。そこで、後発での開業であっても患者の流れを自然に引き寄せられるような魅力ある外観デザインと、地域の祭りなどの際にはトイレやエントランスを開放する“街にひらかれた薬局”としたいとのことでした。
また、「調剤薬局の中に漢方カフェ(試飲を主に)を設けたい」というお施主さまから提示されたキーワードを、「漢方カフェの中に調剤薬局がある」と読み替え、従来の薬局のイメージにとらわれないカフェのような興味を惹きつけつつ親しみやすい店舗としています。


大きく斜めにせり出した壁と庇は、病院からのエントランスの視認性を確保すると同時に、雨天時に来局されるお客さんを風が強い日の横降りの雨から守る役割を担っています。
庇の寸法と袖壁の角度・出幅寸法は、北向き建築であり、ブラインド類を設けずに直射日光が室内に差し込まないよう、一年の太陽光(特に夏至時)の日影シミュレーションを行い慎重に決定しています。


1階はできる限り開放的な空間とするため、閉鎖性の高い調剤室、事務室、スタッフ休憩室をすべて2階に配置。1階には待合室、受付、多目的スペースと開放性のあるスペ-スを設け、街とゆるやかにつながる構成としています。


病院側は全面ガラス張りとし、2階を支える構造柱をガラス面より内側に配置し自立式の輻射冷暖房機器と構造柱を一体的にデザインすることで、白い箱状の2階ボリュームが浮遊しているような表現としています。
ガラス面は、床上40cmの位置で建物本体から低い出窓のように持ち出すことで、待合のベンチとして利用できるようにしています。
また、ガラス面を隣地との境界線から3mの距離を確保することで、建築基準法の防火上から要求される網の入っていない透明ガラスにしています。
この3mの外部の余白空間に木々を植え、病院側に対して街中のポケットパークのようなゆとりある空間を生み出しています。




