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葬斎場 サインデザインプロジェクト
サイン
外構の花壇改修や舗装改修に併せ、街並みへの貢献と企業価値向上への再編集
本計画のコンセプトは、『企業(施設)の新たな価値向上と、葬斎場が地域と新しい関係性を築くこと』。
当初、事業主から相談を受けたのは、築数十年経った既存葬祭場の外壁の塗装リニュ-アルと駐車場舗装のオーバ-レイ改修と花壇のやり替え等でした。
しかし、せっかく経費をかけて改修を行っても、施設を特に意識していない周りの方々にとっては変化がほぼ気づきにくいものであるため、せっかく投資を行うのであれば、何かしら企業価値を上げる<仕掛け>は無いか?と考えました。
そこで、敷地2面が道路に面している条件から、その交差点に面した敷地ラインに沿って、春夏秋冬それぞれに咲く花を紹介した自立型サインを歩道に添って設置することをご提案し、全体予算の範囲内で計28本を新たに設置しました。

葬斎場は街中において比較的通行量のある立地条件にあり、駐車場を含めると広い敷地を有しています。しかし、実際に葬儀が行われるのは週に数回程度であり、その落ち着いた外観デザインや管理運営上の理由から植栽も敬遠されがちで、使用されていない日は敷地全体が何か殺伐とした印象を街並みに与えています。
そこで本計画では、葬儀の無い日、駐車場が全く使われていない日を“余白”ではなく“価値”として捉え直すことを試みました。
葬儀が行われていないに日は、地域の散歩する人や近くの小学校に通う子どもたちが気軽に敷地内に出入りし、サインに記された花の知識(名前、その花の咲く時期、花言葉 等)に触れ知識を得る、また、交差点で信号待ちをする人々が自然とそのサインに視線を向ける.........そんな新しい風景を生み出すための仕掛けとしてのデザインしました。
サインは表裏両面とも同一デザインとし、施設利用の方も見れるどの方向からでも情報と美しさが伝わる構成としました。
花は葬儀において欠かすことのできない存在であり、「故人が好きだった花を贈る」という行為にも象徴されるように、記憶や想いをつなぐ媒介でもあります。

そのサインを通し、葬斎場が「街の閉じた場所」から「街とゆるやかにつながる存在」へと変化することを、このささやかなデザインは目指しました。
